免疫力を高め「死の四重奏」を予防し、
ガンも改善するベータ1・3Dグルカン

神奈川歯科大学名誉教授 いとうクリニック院長 伊藤 春生



免疫細胞を活性化する働きがある

 
近年、医療の現場でガンなどの難病に対して取り組まれているのが、  「免疫療法」です。
これは免疫力(微生物や異物を排除し体を守る力)を高めて、 病気を克服しようという治療法です。

最近では、病院での治療だけでなく、 ふだんの生活の中でも、体の免疫力を高めようと、 さまざまな動きが広がっています。 なかでも有効な方法の一つが免疫力を維持・強化するという免疫賦活物質の摂取です。

専門家の研究によって、その実効性と安全性が証明され、 現在、注目を集めているのがパン酵母から抽出されたベータ1・3Dグルカンという天然の成分です。
ベータ1・3Dグルカンには、 ガン細胞を自滅(アポトーシス)に導く抗腫癌作用があることが、 最近の実験で証明されているのです。

また、免疫細胞(免疫力を担っている細胞)を活性化する働きもあります。
免疫細胞の一つであるキラーT細胞には、 ガン細胞などの異常な細胞を攻撃する働きがあります。 ベータ1・3Dグルカンは、このキラーT細胞をはじめ、 マクロファージやNK細胞といった免疫細胞の働きを活性化し、 病原菌や異物を攻撃する力を高めるのです。

実際、ベータ1・3Dグルカンを摂取しているガン患者の多くが、 抗ガン剤や放射線治療につきものの副作用が軽減・抑制されたと実感しています。

加えて、ガンとともに日本人の死亡原因の約六割を占める、 生活習慣病に伴う血管障害(心筋梗塞や脳卒中)にもベータ1・3Dグルカンは有用です。

ベータ1・3Dグルカンには、内臓や血管を傷つけて血管障害や老化を招く元凶となる、 余分な活性酵素(毒化した酵素)を除去する、強力な抗酸化作用もあるのです。

両腕脂肪症候群にブレーキをかける


最近、 心筋梗塞や脳卒中と内臓脂肪型肥満(リンゴ型肥満や上半身肥満)の関係が注目されています。
内臓脂肪が多くなると血糖値(血液中の糖分量を示す値)や血圧を改善したり、 動脈硬化を予防・修復する調節ホルモンのアディポネクチンの分泌が減るため、 糖尿病や、高脂血症(血液中のコレステロールなどが異常に増えた状態)、 高血圧になりやすいことがわかっています。

肥満を含め、これらの危険因子(症状)が二つ以上ある人は、 心筋梗塞(心臓の管が詰まって起こる病気)や 脳卒中(脳の管が破れたり詰まったりする病気)などを 発症しやすくなることが指摘されているのです。

危険因子のそれぞれが、治療するほどではない軽度のものでも、 それが重なると心筋梗塞や脳卒中の発症リスクは3~10倍になります。 これが 「死の四重奏」といわれるものです。

これまでは、このメカニズムを「メタポリック症候群」と呼んでいましたが、 最近は「内臓脂肪症候群」 と称するようになりました。

そして、内臓肥満が生活習慣病の元凶としてとらえられるようになっています。 血糖値が高いと、糖化されたSOD(活性酸素の除去を助ける酵素)や 他の糖化たんぱく質の集合体が、血管を内側から傷める血管内皮細胞障害 により血栓(血の塊)を作ります。 これが動脈硬化を引き起こすのです。

さらに、高血庄は、血圧を上げるアンジオテンシンという物質が、 血管に炎症を起こす物質の産生を促すことによって、 そして、 高脂血症の場合は、内臓脂肪の蓄積が高脂血のリスクを 高め、脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンの減少が 動脈硬化を進行させてしまいます。
今、日本には 内臓脂肪症候群と診断される人が、40歳以上の男性で4人に1人と、急増しています。 ベータ1・3Dグルカンには、血糖値を抑制する作用があることも研究でわかっています。 強力な抗酸化作用と併せて内臓脂肪症候群にブレーキをかけ、 健康の増進に貢献することが期待されます。

また、パン酵母から抽出されるベータ1・3Dグルカンの成分は、 最新の技術で高純度化(80%以上)され、より確実な品質 と安全性が得られるようになっています。